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自分のことを『繊細さん』などというのはなかなかはばかられる。
なんとなく恥ずかしい。
HSPという気質が広く認識され出してから数年、ちょっとしたことでも神経が昂る(興奮する)タイプの人がいるというのは10年とか15年くらい前から本になっていたけど、自分には関係ないと思っていた。とても神経質で敏感な母の元に育ったので、自分は鈍感なのだと思い込んでいた。
どうやら自分はHSPらしいと思い始めたのは、今の職場の同僚にそのように指摘を受けた時。
簡易テストを受けて、なぜかハイスコアを出してしまい、そうなのかなぁ?と半信半疑で調べ始めたところ、当てはまるタイプが出てきたので、納得。
それが刺激追求型HSPというもの。
この本には刺激追求型については記載されていないが、些細なことで神経が反応してしまう人が外の世界に対する対処法が載っている。
図らずも自分が20代の頃からコツコツやってきたことばかりが載っていて驚いた。
例えば、
ねばならない、ではなく自分の本音を最優先にする
何か、誰かを嫌いになってもいい
良い子でなくてもよい
自分を決して責めない
目の前の人が求める答えをせずともよい
空気を読んでも無視する
機嫌が悪い人がいたら物理的に離れる
動きが大きな人のそばへは寄らない
自分が納得いかない、よいと思えないことはやらない
具合が悪くなったら何も考えずに休む
人が多いところへはなるべくいかない
限界を越えたとわからずやってしまうので、限界のだいぶ手前でやめておく
自分を疲れさせない(普段できることができなくなる)
あまり食べない飲まないようにする(疲れる)
1日に1時間はひとりの時間をとる
天然素材のものを着る
8時間は寝る
などなど
すぐ疲れてしまう自分が嫌で、相手に合わせすぎてしまう自分が嫌で、空気を読んでしまう自分が本当に嫌だったけど、40になりずいぶんとこういう性格も受容できるようになってきてありがたい。
面白かったのは母の口ぐせが、まんま、この本に載っていたこと。
小さい頃母から辛い辛いと聞かされたフレーズが載っていてちょっと笑った。
インターネットも、繊細さんという概念も、また、今より、イケイケドンドンな時代に生きてきて、彼女の両親も、彼女の夫も彼女とは正反対の気質(どちらかというと鈍感)だから、キツかったろうな。
母にもこの本を教えてあげて、気がつきすぎちゃうだけで、誰かに合わせずに、自分の好きなことをすればいいよと言ってあげたい。
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