とある事件が明るみに出た、スリランカから留学しにきた女性が、ビザが切れ、入管に収かんされ、祖国に帰れぬまま、病院での手当も受けられぬまま、半年以上収監され、20kgも痩せて、亡くなられたのだ。
詳しいことはよくわかっていない、情報が洗いざらい出てきてはいない、関係者の証言に食い違いがある。
入管が隠蔽しているのではないかと疑われる。
なぜこんなことが起こりうるのか?
ビザが切れた方を不法入国ですよと言って、摘発するのは間違っていない。仕方ない。
でも、その人を半年以上も閉じ込めて、食べられず、嘔吐をしてしまい、栄養が取れなくなっている人に適切な医療を受けさせぬまま死なせる、などということはあってはならないことだ。
単純に、『日本に留学してくれて、何らかの理由で祖国に帰れなくなりビザが切れた。』そのことが死に値するほどのことか?ということである。
たった1人頼れる人もなく、祖国の家族は彼女が入管に収かんされていたとこすら知らなかった、そんな状況で、食べられず、狭い部屋で外に出ることも叶わず、死にゆかなくてはならなかった、ということに胸が詰まる。
こんなことが二度と起きてはならない。
これは私の印象に過ぎないが、彼女に関わる人が皆、【他人ごと】だったのではないかと思う。
誰かを動かすには、その人の不安を煽るのが鉄則である。
このように書くとほんと誤解されちゃうかもしれないが、誰か、この女性を助けるために、不安を煽らせた人がいただろうか?
『いや、彼女が死んだらあなた責任取れるんですか?』、『もし彼女が亡くなったらあなたの責任で、免職どころじゃないですよ?』などと
あらゆる手を使って相手の不安を煽り、彼女をなんとか病院へ出そうとする人が報道を見ている限りでは見当たらない。彼女を見ていた医師もどこか他人ごとの印象を受ける。
ぼんやりと、出した方がいいと思うけれども。。という書きっぷりである。
いやいや待て待て、20kgも痩せたら、嘔吐して食べ物を食べられないなら、普通に点滴するし、普通に病院につれてくでしょーよ。
医師ならば、あなたもっと強く出なきゃダメでしょ?と思ったのはわたしだけだろうか。
もちろん、報道で出ている情報だけだから、真相はわからない。
いや前置きが長くなった、「スタンフォード監獄実験」という実験を知っているだろうか?
映画esのモデルになっている実験だったと思う。あまりに結果が恐ろしいので、途中で実験をやめたとか。
内容は、普通の人が、囚人と看守に別れて模擬監獄に入り、生活すると、
最初のうち人は、嫌々ながらも実験後に渡される報酬目当てに、与えられた役割をこなすけれども、
最後の方には、看守はより看守らしく、囚人はより囚人らしく、変容してゆく。というもの。
人は与えられた環境などに多大な影響を得る。というわれまど理論にアプローチした70年代の実験である。
つまり何が言いたいかというと、入管の看守(看守と呼んでいいのかどうかわからないが)は、より看守らしく行動してしまった、のかな?
と思ったのだ。
どこか、
不法滞在した人=悪い人
私その人を管理する人=正しい人
だから、『悪い人は苦しんで当たり前だ。』
みたいな心理がなかったか?と思い至ったのだ。完全な推測なので、わからないけれども。
ただ、人の心にはこういう特性がある。状況によって鬼にも聖者にもなるような特性。
この特性を深く学び、各々が戒めるとともに、それを前提として、国の機関をチェックする機関を作らねばならない。
でも昔から言われてることだから、すでにチェック機関が存在しているのかも、
どんなチェック機構があるんだろう?調べてみようと思う。
ウィシュマさんのご冥福を心よりお祈りする。祈るくらいなら生きてるうちに助けてくれよと思われるだろうな。。申し訳ない。
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